Adobe Lightroom Classicを使ったフィルムライクな現像方法

おはようからおやすみまで、けーすけ(@sanaginagisa555)です。
写真を管理・編集をするソフトの代表的なものの1つに、Adobe Lightroom Classic が存在します。
今回紹介していくのは、Adobe Lightroom Classicを使って、フィルム風の現像を行う方法です。


Adobe Lightroom Classicをまだダウンロードしていないという人は、上の記事を参考にしてダウンロードしてください!
フィルム風の現像を行うその前に、まずは、フィルムカメラで撮った写真の特徴を分析していきましょう。

フィルム写真の特徴って?

(FUJICA ST801 × Lomo400)

(PENTAX PC35AF-M × 業務用100)

(TRIP35 × lomo400)

(TRIP35 × SUPERIA X-TRA 400)

(TRIP35 × Kodak UltraMAX400)

上の5枚はどれもフィルムカメラで撮影した写真になります。これらを例にフィルム写真の特徴を考えていきましょう。

1.粒子感

どの写真にもザラザラした粒子があるのがわかりますか?2枚目が特に分かりやすいはずです。
普通のデジタルカメラで撮影しても、ISOを高く設定してノイズが出ることはあっても、粒子感が出ることはありません。(富士フイルムの一部のカメラで、グレイン・エフェクトで擬似的に再現可能)

2.明暗差の広さ

黒つぶれと、白飛びがあまりしていない、ダイナミックレンジの広さもフィルムの特徴です。5枚目の写真のような、明暗差が広い状況でも、そのどちらも色が残っています。
そして、少しフェードかかったように見えるのも特徴的でしょう。

3.周辺光量落ち(ケラレ)

2.4枚目がわかりやすいのですが、写真の四隅が少々暗くなっているのが分かるでしょうか?
オールドレンズで撮影した時によく、オールドレンズの味(あじ)と評される周辺光量落ち。
フィルムカメラで撮影するときは、付けているレンズはオールドレンズであることが大多数なので、もちろん周辺光量落ちが発生します。
デジタルカメラでも周辺光量落ちは発生するのですが、現像の段階で補正できます。
今回はワザと周辺光量落ちを再現します。

4.描写のしなささ

こう書くと語弊を招くかもしれませんが、これ以外に表現が思い浮かばなかったのでこのままで行きます。

フィルムカメラで撮ると、デジタルカメラで撮るよりも鮮明に描写しないことが多いです。要するにテクスチャがくっきりとしていない。
すごく感覚的な表現になるんですが、描写が柔らかい。ちゃんと撮れてしまうデジタルカメラにはない特徴です。

5.色被り

(TRIP35 × Kodak UltraMAX400)

極端な例ですが、フィルム写真はアンダーな場面で撮ると、青、黄色、緑、マゼンダのいずれかに色被りすることが多いです。

(FUJICA ST801 × Ektar 100)

これはフィルムごとの特徴によるところが大きいので、特定のフィルムの色味に寄せたいときに考慮したら良いでしょう。

これら5つの特徴を踏まえて、実際にAdobe Lightroom Classicで現像を行なっていきます。

フィルムライク現像・実践編

(PENTAX PC35AF-M × lomo 400)

(X-T3 × XF35mm F2)

早速実践……とはいえ、ゴールを設定しなければどこに向かって現像すればやらなので、今回は同じようなシチュエーションで撮った、フィルム写真とデジタル写真を用意しました。
デジタル写真を限りなくフィルム写真のように見えるように創意工夫する。それが今回の目標です。

まずは、分析から。上で述べている、粒子感とフェードは置いておいて、主に注目するのは緑の発色です。デジタル写真の葉っぱが黄緑系なのに、フィルム写真の方は青々しい緑です。
そして、暗部が緑被りしているのも特徴でしょうか。
これらを意識して現像を行なっていきます。

これが。

 

こうなるのじゃ。主に行なったのは、ホワイトバランスを青、緑にそれぞれ寄せるかたちで調整。湖面のハイライトを調整するために、ハイライトを-50。ただ、メリハリは欲しいので白レベルを+20。暗部は明暗差の広さを再現できるように、シャドウを+70まで上げています。
全体の明るさのために、露光量は+にしていますが、場合によりけりかなと思います。

ここまでが、下地の準備です。次はトーンカーブを使ってフェード をかけていきます。

トーンカーブ?なんだそれは?という方は、以前書かせていただいたトーンカーブについてのこちらの記事をご参照ください。

次は、HSL/カラーで緑の色を触っていきます。

主に編集したのは、緑の色味です。

色相グリーンを+50
彩度グリーンを-40アクアを-10
輝度グリーンを-40アクアを-10

ここに関しては目分量であったり、被写体によって変わってくると思われます。

HSL/カラーに関しても、別の記事で書いていますので、是非ご参照ください。

ここからは少し駆け足意味で。

描写しすぎないことも、フィルムの醍醐味だと考えているので、ディティールにあるシャープを0に。

周辺光量落ち(ケラレ)を再現するために、効果切り抜き後の周辺光量補正を-20に。ノイズを再現するために、粒子の適用量20サイズを50にそれぞれ設定します。

ここまでやって、元の画像と比較。

完全再現とまではいかなくても、雰囲気は寄せれた……のかも?

見返してみて、コントラストを0に。自然な彩度を-11彩度を-3にそれぞれ変更しています。
ここは試行錯誤して、突き詰められるところまでやってみましょう。

納得できたのであれば、次からも使えるようにプリセット登録をしておきましょう。

左のサイドバー、プリセットにある小さな+マークをクリック。

プリセットを作成をクリック。

そうすると、プリセットに登録したい項目の選択画面が出てきます。
最初はプリセット名が「名称未設定のプリセット」になっているので、似せたフィルムの名前に変更しておきます。
グループは今作成しているプリセットをどこのフォルダに登録するのか、設定はそれぞれの補正内容のどれをプリセットとして保存しておくのかを選べます。

最後に、作成をクリックするとプリセットが登録されます。

プリセット登録しておくと、他の写真に適用させたいときにワンクリックでできてしまうので、とても便利です。
お気に入りの現像ができたら、すぐにプリセット登録をしておきましょう。

プリセットの登録に関しては、こちらの記事で詳しく書いてますので、よく分からないという方はこちらもご覧ください。

さらに精度を高めてみる

ただのフィルムライク現像の記事だけだと面白くないなぁと思ったので、lomo 400 プリセットの完成までやっていこうかなと思います。

というわけで、次の作例。

(PENTAX PC35AF-M × lomo 400)

色かぶりがすごいことになっているこの一枚。

(X-T3 × XF90mm F2)

まずは、先ほど作成したプリセットを反映させてみます。

変に青緑色になりました。原因としては、作った際の元が緑が基調の写真だったからでしょう。

ということで、色の要因になっているホワイトバランスを撮影時の設定に戻して、ここから色を寄せていきます。
今回のポイントは、色かぶりのさせ方かなと思われます。というわけで、明暗別色補正を使って、全体の色味を合わせていきます。

明暗別色補正は明るい部分の色味と、暗い部分の色味をそれぞれで変えることのできる機能です。
今回のフィルムの特徴は、暗部が黄色系に色かぶりしていたので、シャドウの色相を60に、彩度を40に設定しています。

他に、コントラストと、露光量を調整して書き出したものがこちらになります。

 

 

こうして、できたものがこちらになります。

というわけで、新しく作ったlomo400のプリセットを前に作ったプリセットに上書きさせましょう。
プリセット名の上で右クリック、タブの中の現在の設定で更新をクリックします。

あとは、更新をクリックしてあげると、今の設定に上書きされます。

(PENTAX PC35AF-M × lomo 400)

(X-T3 × XF35mm F2)

他の作例に適用させてみて、おおよそ同じ風合いになれば完成したと言えるでしょう。

さいごに

今回の現像のポイントをざっくりまとめると、

1.まずは、目標にする色味のフィルムを設定する。

2.粒子感と、フェードケラレを再現するとフィルムっぽくなる。

3.完成した現像データはプリセット登録しましょう。

といったところでしょうか。

だいたい、2を意識するとフィルムライクになると思います!

ここが分かりにくいとか、ここをもう少し説明欲しいとか、誤字脱字などあれば教えていただけるとありがたいです!